高齢者の一日の歩数の目安は何歩?健康効果と無理なく歩き続けるための考え方

ウォーキングする高齢夫婦


高齢になると、その日の体調や環境によって歩ける距離が変わることがあります。
歩くことは体力づくりだけでなく、買い物や通院、家の中での移動など、日常生活を支える基本的な動作です。
一方で歩数に関する情報は多く、「一日何歩が目安なのか」「歩数は増やすべきか」「痛みが出た場合はどうすべきか」など、判断に迷う場面も少なくありません。こうした迷いが続くと、外出や体を動かすことを控えてしまうきっかけになることもあります。

この記事では、高齢者の一日の歩数の目安や、歩くことで得られる健康効果についてご紹介します。

高齢者の一日の歩数の目安と継続のポイント

高齢者にとっての適切な歩数は、年齢や体力、持病、生活環境によって変わります。
まずは一般的な目安を確認したうえで、ご自身に適した歩数の目安を知ることが大切です。

歩いている高齢夫婦

一日の歩数の目安

高齢者の活動量には個人差がありますが、65歳以上では、一日6,000歩程度が歩数の目安といわれています。
ただし、一日の歩数が6,000歩に満たない日があっても、過度に心配する必要はありません。
買い物や家事、室内での移動など、日常生活の中で自然におこなっている動きも、身体活動の一部です。
そのため、体調や生活リズムに合わせて、できる範囲で体を動かすことが重要です。

1,000歩増やすことから始める

現在の歩数が目安より少なめの方は、最初から目標歩数を高く設定すると、身体的にも心理的にも負担がかかり、継続しにくくなってしまいます。
そのため、まずは「現在の歩数+1,000歩」を目標にすると取り組みやすくなります。
少しずつ歩く量を増やしていくことで、無理なく運動習慣が身に付きます。
1,000歩は、歩く速さにもよりますが、時間にするとおよそ10分程度の歩行に相当します。
買い物の行き帰りに少し遠回りをしたり、室内でもこまめに動いたりするなど、日常生活の中で工夫を重ね、歩く量を増やしてみましょう。

一日の歩数と高齢者の健康効果

歩く量が増えると、筋力や体力の維持、血流の改善、生活習慣病の予防など全身の健康づくりにつながります。
特に高齢者にとっての歩行は、体力を保ち、日常生活を自分の力で送り続けるための大切な基盤です。

元気な高齢者

歩数と健康の関係

歩数に応じて期待される健康効果や、予防が期待できる疾患には、次のようなものがあります。

一日の歩数(目安)期待される主な健康効果・予防の期待ができる疾患
2,000歩程度寝たきり予防、日常生活動作(ADL)の維持など
5,000歩程度認知症予防、心疾患予防、脳卒中予防など
7,000歩程度がん予防、動脈硬化予防、骨粗しょう症予防、骨折予防など
7,500歩程度サルコペニア予防(特に下肢筋力低下予防)、体力低下予防など
8,000歩程度高血圧・糖尿病・脂質異常症・メタボリックシンドローム予防(75歳以上)など
9,000歩程度高血糖予防など
10,000歩程度メタボリックシンドローム予防(75歳未満)など
12,000歩程度肥満予防、体脂肪減少など

参考:健康寿命ネット「健康長寿に効果的なウォーキング」

ご自身の体調や生活リズムに合わせて、無理のない歩数から少しずつ取り組むことが、健康づくりにつながります。

歩数だけでなく「歩き方」も大切

時間に余裕があるときは、歩く時間を意識的に設けましょう。その際、歩き方にも気を配ることで、より高い効果が期待できます。
同じ歩数でも、ゆっくり歩くだけの場合と、テンポを上げて歩く場合とでは、体への刺激に違いが生じます。
近年では、1日8,000歩を目安に歩き、そのうち20分ほどを速歩きにすることで、生活習慣病の予防効果が高まりやすいとする考え方が示されています。
早歩きといっても、息が切れるほど早く歩く必要はありません。「少し息が弾むものの、会話はできる程度」を目安にすると、日常生活の中でも無理なく取り入れやすくなります。
毎日の歩行に少しだけ早歩きを取り入れることで、体力の維持や代謝の向上が期待できます。無理のない範囲で習慣にすることをおすすめします。

ウォーキングをする高齢者

日常生活の中で歩数を増やす工夫

歩くことは健康維持にとても大切ですが、無理をすると長続きしません。
歩数を増やすためには、以下のように日常生活の中で自然に体を動かす機会を増やしてみましょう。

生活の中でこまめに動く習慣をつくる

外出が少ない日でも、家の中での動きを意識するだけで歩数は増やせます。
用事をまとめて済ませずにこまめに立つ機会をつくったり、立ってできることは座らずにおこなったり、テレビの合間に室内を歩いたりすると、自然と体を動かす時間が増えます。
特別な運動を取り入れなくても、こうした日々の積み重ねが無理のない歩行習慣につながります。

外出できない日も室内で歩く時間をつくる

天候や体調によって外出が難しい日は、無理に外へ出る必要はありません。
そのような日は、室内で歩く時間を少し確保するだけでも、体を動かす習慣を保つことができます。
たとえば、時間を決めて数分間歩いたり、その場で軽く足踏みをしたりするだけでも、歩行量は少しずつ積み重なっていきます。
外出できない日も「できる範囲で体を動かす」ことを意識し、ご自身の体調に合わせて調整しましょう。

手すりを使って歩く高齢者

高齢者が安全に歩くためのポイント

歩くときは、安全への配慮も大切です。環境を整え、体調に気を配ることで、安心して歩くことができます。

スタッフのポイント

歩きやすい環境を整える

段差や滑りやすい場所を避けたり、足元を明るくしたりして、身の回りを歩きやすい環境に整えることが転倒予防につながります。

姿勢を意識して歩く

背筋を伸ばし、視線を少し前に向けて歩くと姿勢が安定しやすくなります。よい姿勢で歩くことは、体への負担も少なく、ふらつきの予防にも役立ちます。

足に合った靴を選ぶ

靴は足の大きさに合い、かかとがしっかり固定されるものを選ぶと、足元が安定し歩きやすくなります。自分に合った靴を履くことも、安全対策のひとつです。

体調に合わせて無理をしない

ふらつきや疲れやすさなど体調の変化を感じたときは、無理をせず休むことも大切です。その日の体調に合わせて調整することで、長く安全に歩く習慣を保ちやすくなります。

このような変化が見られたら医療機関へ相談を

歩く量や歩き方の変化は、体のサインとしてあらわれることがあります。
いつもと違う変化に気付いたときは、無理をせず医療機関への相談も検討しましょう。

病院
気になる変化注意したいポイント
歩行量が急に減った体力の低下や体調の悪化が起きている可能性があります
転倒やふらつきが増えた下半身の筋力低下や平衡感覚が衰え始めている可能性があります
歩くと強い疲労や痛みが出る体に無理な負担がかかっている可能性があります

ささいな変化は、ご本人が気付きにくい場合もあります。そのため、ご家族や周囲の方が変化に注目し、早めに気付くことも重要です。
気になる様子が見られる場合は、医療機関などに相談しましょう。

一日の歩数は「続けられること」が大切

歩数は、日々の活動量を知るための大切な目安です。
6,000歩をひとつの目安に、まずは現在の歩数よりも1,000歩多く歩くことや、生活の中でこまめに体を動かすことを意識してみましょう。
こうした積み重ねは、筋力や体力の維持に役立つだけでなく、生活習慣病や転倒、寝たきりの予防にもつながります。大切なのは、数字にとらわれすぎず、ご自身の体調に合わせてできる範囲で続けることです。
歩行に不安がある場合や、専門的な指導を受けながら取り組みたいと感じたときは、リハビリ型デイサービスなどもおすすめです。
セルリアのトータルリハセンターでは、歩行訓練やレッドコードを活用したトレーニングを通して、歩き続けるための体づくりをサポートしています。一人ひとりに合わせた無理のないリハビリを大切にしていますので、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

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「トータルリハセンター(TRC)」は、リハビリ専門職(理学療法士・作業療法士)と歯科衛生士が、お口と全身のリハビリを本気で取り組むデイサービスです。
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