スマホ老眼と老眼の違いとは?高齢者に起こりやすい目の変化

スマホを見る高齢者夫婦


スマホを見ていると、「文字がぼやける」「画面から目を離すとピントが合いにくい」と感じることはありませんか。このような違和感があると、「スマホの見すぎが原因かもしれない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。近年では、スマホの長時間使用による目の不調と結び付けて、このような状態を「スマホ老眼」と呼ぶことがあります。
一方、高齢者の場合、見えにくさの背景には、加齢による老眼が関係していることも少なくありません。
この記事では、スマホ老眼と加齢による老眼との違い、日常生活でできる対策について解説します。

スマホ老眼とは

スマホ老眼の特徴

スマホ老眼という言葉は正式な病名ではなく、スマホやパソコンなどの画面を近い距離で長時間見続けることで、目のピント調節が一時的にうまく働かなくなる状態をいいます。
たとえば、近くを見続けたあとに遠くを見るとぼやける、目の奥が重く感じる、目が疲れやすいといった症状が現れます。
ただし、スマホ老眼の場合は目を休ませたり、しばらく画面から離れたりすることで、症状が軽くなるケースが多いのが特徴です。

高齢者のスマホの使用と見えにくさの関係

高齢者の中には、スマホを使う機会が増えたことで、「最近、文字が見えにくくなった」と気付く方もいます。ただし、この見えにくさは、スマホの使用そのものが原因というよりも、スマホの画面を見る機会が増えたことで、すでに起こり始めていた目の変化に気付いただけの可能性があります。
実際に、高齢者に多く見られるこのような見えにくさの背景には、加齢にともなう老眼が関係していることも多いです。

スマホが見にくい女性

老眼とは

老眼とは、目のピントを調節する力が加齢によって低下し、手元のものが見えにくくなる状態のことをいいます。医学的には「老視」と呼ばれ、誰にでも起こる目の自然な変化のひとつです。
目の中には、水晶体と呼ばれるレンズのような役割をする部分があり、周囲の筋肉の働きによって厚みを変えながら遠くや近くにピントを合わせています。しかし、加齢とともに水晶体は少しずつ硬くなり、ピントを調節する力も低下していきます。
そのため、近くのものにピントを合わせにくくなり、見えにくさを感じるようになります。

文字が見えにくい男性

高齢者が感じやすい老眼のサイン

老眼は少しずつ進行するため、最初は「疲れているだけ」「気のせいかもしれない」と見過ごされがちです。しかし、いくつかのサインを知っておくことで、早めに気付くことができます。

老眼の典型的な症状

高齢者が感じやすい老眼のサインとして、次のようなものがあります。

  • スマホや新聞などの文字を目から離さないと読みにくい
  • 夕方や暗い場所で文字が見えにくい
  • 小さい文字を見ると目が疲れやすい
  • ピントが合うまでに時間がかかる
頭痛の男性

これらは、老眼によく見られる変化です。
日常生活の中でこのような変化に気付いた場合は、老眼の可能性があります。見えにくさを感じたときは、目への負担を減らす工夫を取り入れることが大切です。

老眼による見えにくさへの対策

老眼は完全に防ぐことは難しいですが、日常生活で目への負担を減らす工夫を取り入れることで、見えにくさを感じる場面を減らせます。
ここでは、日常生活で取り入れやすい対策をご紹介します。

見えにくさ対策をする高齢女性

老眼鏡や眼鏡を活用する

老眼鏡を使うことで、手元の文字が見やすくなり、目への負担の軽減が期待できます。
また、遠くを見るときと手元を見るときで眼鏡を使い分けたり、遠近両用眼鏡を使用したりするなど、ご自身の視力や生活スタイルに合わせて眼鏡を選ぶことで見えにくさへの対策となります。

こまめに休憩を取り、目を休ませる

近くのものを長時間見続けると、目の疲れがたまり、見えにくさを感じやすくなります。
目を使う作業が続く場合は、30分に一度を目安に画面や手元から目を離すなど、意識的に目を休めることが大切です。
遠くを見る、目を閉じるといった簡単な行動でも、目の緊張がやわらぎます。

食事で目の健康を支える

日々の食事は、目の健康を支える大切な要素のひとつです。
たとえば、緑黄色野菜に含まれるルテインは、目の健康を保つ栄養素として知られています。ルテインは、ほうれん草やブロッコリーなどに多く含まれています。こうした食品を無理のない範囲で食事に取り入れることで、目を大切にする生活につながります。
食事だけで十分な量をとることが難しい場合は、サプリメントを活用する方法もあります。
ただし、サプリメントはあくまで食事を補うものです。持病がある方や薬を服用している方は、自己判断せず、医師や薬剤師に相談したうえで取り入れましょう。

ほうれん草とブロッコリー

高齢者が見やすい色・見にくい色の特徴を意識した配色に気を配ることも、安全性の高い環境づくりにつながります。

高齢者が見やすい配色を意識した安全な環境づくりについては、以下のコラムで紹介しています。

老眼による目の疲れをやわらげるセルフケア

老眼は、根本的な改善は難しいですが、目への負担を減らす工夫を取り入れることで、目の疲れをやわらげる効果が期待できます。
ここでは、日常生活で取り入れやすいケアについてお話しします。

目のストレッチ

目をゆっくり動かすことで、目の周囲の筋肉がほぐれ、目の疲れをやわらげることができます。

方法

顔を動かさず、目だけを左右にゆっくり3往復動かす
目を上下にゆっくり3往復動かす
斜め方向と反対側の斜め方向へ、それぞれ3往復動かす

無理に力を入れず、ゆっくりと目を動かすことが大切です。
見えにくさや疲れを感じたときなどに取り入れることをおすすめします。

温かい蒸しタオルを使ったケア

目元を温めることで、目の周囲の血行がよくなり、目の疲れがやわらぎます。

ホットアイマスクをする女性

方法

タオルを軽く濡らし、しっかり絞る
電子レンジ(600W)で40秒程度温める
タオルが40℃程度になったら、目を閉じてまぶたの上にのせる
3〜5分ほど目元を温める

入浴時は、湯船のお湯で温めたタオルを使っておこなうこともできます。
熱すぎるタオルを使うとやけどの原因になるため、心地よく感じる温度でおこなうことが大切です。

老眼以外の病気が隠れている可能性

見えにくさは、老眼以外の目の病気が関係していることもあります。
特に、次のような症状がある場合は注意が必要です。

症状考えられる目の病気
視界がかすむ・まぶしく感じる・ぼやけて見える白内障
視野が欠ける・狭くなる緑内障
物が歪んで見える・視野の中心が見えにくい加齢黄斑変性

これらの症状がある場合は、自己判断せず、眼科に相談しましょう。

まとめ

老眼は高齢者に多く見られる目の変化のひとつですが、生活習慣や見る環境を整えることで、見えにくさによる不便さを軽減できる場合があります。また、ご本人さまだけでなく、ご家族さまや介護にかかわる方が、スマホや新聞などを見る様子から異変に気付き、暮らしやすくなるよう支えることも大切です。周囲の理解や支えによって、日常生活の安心感は大きく変わります。
一方で、見えにくさの原因が必ずしも老眼にあるとは限らず、白内障や緑内障、加齢黄斑変性などの目の病気が関係していることもあります。
見えにくさが続く場合や気になる症状がある場合は、自己判断せず、早めに眼科で相談することが大切です。

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