いつまでもいい歯で、12月18日は「訪問歯科診療の日」。

訪問歯科診療の日イメージ

12月18日は「『食べたい』を支える訪問歯科診療の日」。
日付は「い(1)つ(2)までも、いい(1)は(8)」の語呂合わせです。
訪問歯科診療サポートを全国で展開するデンタルサポート株式会社が「訪問歯科診療」をさらに多くの人に知ってもらい、いつまでもいい歯を保つことで健康寿命を延ばし、生活の質を上げることを目的に制定しました。
今回はこの「訪問歯科診療」をご紹介したいと思います。

「訪問歯科診療」とは、要介護高齢者がご自宅や施設で歯科診療が受けられるものです。
要介護高齢者の多くは歯科的な問題を抱えているにもかかわらず、歯科医院での受診は70〜74歳をピークに、その後急速に減少しているというデータも。歯科治療をはじめとする口腔機能の維持管理は、食べるという機能ばかりでなく、生きる力やQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上、全身の健康などにも影響を及ぼします。
このようなことから、要介護高齢者など通院や医療機関への搬送が困難な場合に行われるのが「訪問歯科診療」です。

「訪問歯科診療」は、歯科医師や歯科衛生士がご自宅や介護施設などに出向いて治療を行うもので、歯科医院の外来診療で行われる内容とほぼ同等の治療を受けることができます。

[出典] 厚生労働省e-ヘルスネット「訪問歯科診療」

歯科往診と訪問歯科診療の違い

同じようにご自宅で治療が受けられるため「往診」と「訪問診療」を同じものと思われている方もいらっしゃいます。
一般社団法人日本訪問歯科協会では、下記のように説明しています。いずれも患者さんの求めにより始まるものですが、往診は突発的なものの対応、訪問診療は計画的かつ継続的なものです。

【往診:突発的・応急的】

突発的な疾患が起こり、ただちに病院等へ行けない事情がある場合、患者さんの元へ赴いて応急的な診療・処置等を行う。

【訪問診療:計画的・継続的】

患者さんの求めに応じ、継続的・計画的に患者さんのご自宅等を訪問して診療・処置・療養指導等を行う。

[出典] 一般社団法人日本訪問歯科協会「訪問診療と訪問先」

訪問歯科診療の対象者・利用条件

訪問歯科診療の対象とみなされるにはいくつかの条件があります。
訪問先はご自宅や施設、病院などの患者さんが寝泊まりしている場所に限られるので、デイサービスやデイケアなどの通所施設では利用できません。
また、歯科や口腔外科のある病院に入院している場合も対象外となります。

  • 病気・障がい・要介護などで、ご自身での通院・外出が困難な方
  • 歯科医院から半径16km以内*のご自宅・施設・病院
  • 年齢制限はありません

※半径16kmを超えた場合は保険適用外。ただし交通・地理的に特別な事情がある場合は保険適用が認められることもあります。

訪問歯科診療を利用できない人

  • 他の医療機関に通院している
  • 自己理由(行くのが面倒など)
  • 車いすで移動が可能

訪問歯科診療の診療内容

訪問歯科診療では、むし歯や歯周病などの治療や入れ歯の製作・修理、口腔ケアなどに対応しています。
治療の方法は利用者さんの体力に合わせて無理のないように行われ、費用は医療保険や介護保険が適用されます。
歯科医院によっては嚥下内視鏡検査や誤嚥性肺炎の予防、口腔機能のリハビリテーションが可能です。

  • むし歯治療
  • 抜歯
  • 歯冠(詰め物・被せ物)修復・充填
  • 歯周病検査・治療
  • 入れ歯(義歯)の製作・調整・修理
  • 口腔ケア、口腔衛生指導
  • 摂食・嚥下リハビリテーション
  • 嚥下内視鏡検査(VE検査)
  • 歯科検診
  • レントゲン

費用について

訪問歯科は医療保険の適用となり、それぞれの自己負担の割合に応じて治療費が決まります。
治療費は歯科医院へ通院する場合と同じですが、訪問歯科では治療費のほかに「歯科訪問診療費」などの料金が加算されるため、通院よりも合計の支払いが高くなります。
交通費や出張費については不要とするケースがほとんどですが、利用前に確認しておくと安心です。

自費治療について

訪問歯科は基本的に保険診療ですが、希望すれば自費治療も可能です。
患者さんのお口の状態によっては、自費治療をすすめられることもあり、自費の治療を受けるかどうかは、通院と同じように歯科医師と話し合ったうえで決めることになります。

訪問歯科診療を利用する方法

担当のケアマネジャーがいる方は、相談してみることをおすすめします。
また、かかりつけの歯科医院がある場合は、訪問歯科診療に対応しているかを確認して依頼し、対応していない場合には下記などの方法で相談してみましょう。

  • 地域包括支援センターや市町村の保健センターで相談する
  • 市町村の保健センターなど、行政機関の相談窓口に相談する
  • お住まいの都道府県の歯科医師会や地元の歯科医師会へ問い合わせをする
  • ケアマネジャーや訪問看護師に相談する
  • 病院の担当看護師や地域医療連携室のスタッフに相談する
  • インターネットで検索する
施設訪問イラスト

高齢者にとって口腔ケアが大事な理由

高齢者にとって、歯やお口のケアはとても重要です。
口腔や歯の健康は食べる喜びだけでなく、健康寿命やQOLにも大きく影響し、誤嚥性肺炎などの重大なトラブルを防ぐためにも、口腔内の衛生管理や飲み込む力の維持が必要になります。
訪問歯科診療では歯科治療だけでなく、口腔環境の改善や飲み込む力の維持といった「食べる」を支える幅広い内容です。
口腔ケアをしっかりと行うことで、歯周病菌による体全体への悪影響を予防していくことにもつながります。

まずは、身近なかかりつけの歯科医などに相談し、外来受診が困難な場合であっても歯科治療をあきらめないことが重要です。

ご存じですか?口腔ケアのこと」では、口腔ケアの重要性や効果的なケアのために、知っておきたいポイントなどをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

今回は「訪問歯科診療の日」にちなんで、訪問歯科診療についてご紹介しました。
歯科医院に行きたくても行けない、診てもらいたいけど連れていけない、といったお悩みを解決するサービスです。
高齢者の口腔機能の衰え(オーラルフレイル)や口腔内のトラブルは、全身疾患や認知症などにつながる恐れがあります。
訪問歯科診療を積極的に利用して、お口の健康を守りましょう。

セルリアの口腔リハビリテーションと訪問看護

「トータルリハセンター(TRC)」では、身体のリハビリに加えて、摂食・嚥下機能訓練や口腔清掃など、口腔機能向上のためのプログラムを提供しています。

「DS訪問看護ステーション」では、看護師や療法士がご自宅に訪問し、食事や会話を楽しむためのリハビリや日常生活に沿ったリハビリなどを提供いたします。

TRC口腔ケア

施設見学・ご相談は随時受け付けております。
ご自宅での介護に関してお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。