通所リハビリと訪問リハビリは併用できる?サービス内容や利用方法を解説

通所リハビリと訪問リハビリは併用できる

さまざまな要因で、運動機能が低下した方に機能の回復や向上を図る治療がリハビリテーション(リハビリ)です。
リハビリには、通所リハビリと訪問リハビリがあります。
2つを併用して、効果を最大限に引き出したいと考える方も多いのではないでしょうか。

今回は、訪問リハビリと通所リハビリについて紹介します。

通所リハビリと訪問リハビリは併用は可能

結論からお伝えすると、通所リハビリと訪問リハビリは併用できます。
訪問リハビリは、施設へ通うことが難しい方に提供されるサービスです。
ただし、通所リハビリのみでは日常生活動作(ADL)の自立が困難な場合、ケアマネジメントの結果によって、必要があると判断された場合に併用が可能になります。

出典:厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」

通所リハビリと訪問リハビリの特徴

通所リハビリと訪問リハビリにはそれぞれにメリットとデメリットがあるため、ご利用者さまの目的に応じて選ぶのが重要です。
通所リハビリと訪問リハビリの特徴は以下のとおりです。

通所リハビリとは

通所リハビリは、入院が必要なほど深刻でない場合や退院後のリカバリープロセスの一環、または日常生活への移行段階として利用されます。

通所リハビリを受けられる人

通所リハビリは要介護1〜5の認定を受けた方で、リハビリが必要だと医師から判断された方が利用できます。
通所リハビリは、関節や筋力の機能回復訓練や日常生活動作の訓練を理学療法士や作業療法士、言語聴覚士と1対1でおこないます。
サービス内容は施設によって内容が異なる場合があるため確認が必要です。
体温や血圧測定などで医療的なケアが必要になった場合、常勤医師や併設の医療機関で対応できます。

通所リハビリのメリット

通所リハビリには医師やリハビリ専門職が常駐しているので、疾患の進行や急変に不安を感じる方は安心できるでしょう。

また通所リハビリは高性能なリハビリ装置(マシン)が充実しています。
リハビリ専門職の指導を受けながらおこなえるので、安全で効率的なリハビリが可能です。
ほかのご利用者さまとのコミュニケーションが頻繁にあるため、ご利用者さま同士で励まし合い、経験や情報を共有することでモチベーションが高まるでしょう。

通所リハビリのデメリット

通所リハビリには移動時間や交通の制約があり、体力や体調面で負担を感じる場合があります。
また、決められた日時に通わなければならないので予定やスケジュールとの調整が必要となるため、自由な時間が制約される可能性があります。
ほかにも自分のトレーニングや治療をほかのご利用者さまに見られることで、羞恥心を抱く方はストレスを感じるかもしれません。

通所リハビリを選ぶポイント

通所リハビリは、施設によってレクリエーションの内容や使用できるリハビリ装置も異なります。いくつかの施設を見学して、ご利用者さまの目的に合った施設かどうかを比較することが大切です。
希望する曜日に施設見学や体験利用の予約を入れて、スタッフやほかのご利用者さまの雰囲気も感じ取ってみましょう。

訪問リハビリとは

訪問リハビリはリハビリ専門職がご利用者さまの自宅に訪問し、リハビリを提供しますが利用には制限があります。
また、主に下記のサービスが提供されます。

  • 機能訓練(歩行、寝返り、起き上がり、立ち上がり、座るなど)
  • 日常生活動作訓練(食事、排泄、入浴、着替えなど)
  • 言語機能、嚥下機能の訓練
  • ご利用者さまとそのご家族さまに向けた介助方法の指導
  • 療養環境の整備(介護リフォームの相談など)

訪問リハビリを受けられる人

訪問リハビリは、下記の2つに該当する方が利用可能です。

  • 介護保険の認定を受けた方
  • 主治医が必要と判断した方
介護保険の認定を受けた方

要介護1以上の方で、要介護認定を受けていればサービスを利用できます。
ただし、40~64歳までの方の場合は、がんや脳血管疾患・関節リウマチなどの16種類の特定疾病が原因で要介護認定を受けた方が対象です。

主治医が必要と判断した方

主治医が判断する際の主な基準は、以下のような症状・状態の場合です。

  • 筋力が低下して歩行が難しくなった
  • 食べ物や飲み物が飲み込みづらい
  • 言葉が不明瞭になった
  • 麻痺、筋肉や関節が硬くなる症状が見られる
  • 正しいリハビリの指導が必要
歩行困難

訪問リハビリのメリット

個々に合わせたサービスを提供することで、日常生活に役立つ実践的なリハビリが受けられます。
通所リハビリ施設への通院や交通費を必要とせずに利用できるのもメリットです。

訪問リハビリのデメリット

訪問リハビリでは、自宅でおこなうためできる内容に限りがあり、病院や施設にある大型のリハビリ装置(マシン)は利用できません。
また、ほかのご利用者さまとのコミュニケーション不足から孤独を感じる方もいるかもしれません。

訪問リハビリを選ぶポイント

訪問リハビリは、リハビリ専門職がご利用者さまのご自宅へ訪問して実生活に合わせたリハビリをおこなうサービスです。
例えば、「自宅の階段を安全に上れるようになりたい」、「近所のスーパーまで買い物に行けるようになりたい」など、自立した日常生活を送ることを目標として、リハビリ計画を立案してくれます。

訪問リハビリは通所リハビリと比べると、利用者本人の自宅でリハビリを行うので、より生活に則した実践的なリハビリを受けることができます。そのため、訪問リハビリはご利用者さまの目的や状態とケアをする人の専門性が合っているか確認することが大切です。

寝たきりの方の場合は、訪問看護のリハビリも検討してみてください。
訪問看護のリハビリは、病気や障害を持った方が自宅で療養しながらリハビリもできる、リハビリ専門職による訪問看護ステーションが提供するサービスです。寝たきりの状態が続くと、床ずれが発生しやすくなります。
身体の同じ部分に長時間の圧迫がかからないように、定期的に身体の向きや姿勢を変える必要があるためリハビリ専門職の指導が有効です。
訪問リハビリでは、床ずれの処置はできませんが、訪問看護師であれば医療ケアも可能です。
病気や障害がある方が在宅療養するときは、介護保険か医療保険を利用し、訪問看護を利用することがおすすめです。

事業所を選ぶ際のチェックポイントは、以下になります。

  • 営業日(土日や祝日の営業しているか)
  • 必要な専門職種の経験年数
  • 認知症ケアはおこなわれているか
  • 担当者が休みの場合の対応方法
  • 緊急事態の対応方法

チェックポイントを参考に最終的にはご利用者さまとご家族さまが気に入った事業所を選ぶことが重要です。
訪問リハビリで回復した後は、筋力を維持するような訓練が必要になります。
回復後の適切な介護サービスを紹介してくれる事業所を選びましょう。

まとめ

通所リハビリは、専門的な設備を駆使して、ご利用者さまの機能回復を積極的に促進します。
訪問リハビリは、ご利用者さまの自宅でリハビリを提供し、日常生活に対する適応能力の維持・向上を目的とします。
どちらもご利用者さまのニーズや状況に合わせて適切な支援を提供することで、より効果的なリハビリが実現されます。

また、両サービスを併用することで治療の効果を最大限に引き出し、ご利用者さまの生活の質を向上させることが可能です。
ケアマネージャーや主治医との相談を通じて最適なリハビリプランを見つけてください。

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「トータルリハセンター(TRC)」は、リハビリ専門職(理学療法士・作業療法士)と歯科衛生士が、口腔と全身のリハビリを本気で取り組むデイサービスです。
機能訓練などのプログラムに加え、嚥下(飲み込み)訓練や口腔機能向上のためのプログラムを加えることにより、全身の健康の維持と身体機能の回復を目指します。

「DS訪問看護ステーション」では、病気や障害のある方が住み慣れた地域やご自宅でその人らしい暮らしができるよう、看護師や理学療法士・作業療法士等がご自宅に訪問して、その人にあった看護やリハビリテーションを提供します。

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