要支援2と要介護1の違いとは?利用できる介護サービスを比較して解説

説明をするスタッフ

「要支援2と要介護1は何が違うのだろう」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。要支援2と要介護1は、どちらも介護保険では比較的軽度の区分ですが、状態の見方や利用できる介護サービスなどに違いがあります。
それぞれの違いを知ることで、認定結果を理解しやすくなるだけでなく、ご本人に合ったサービス選びやケアプランの相談にも役立ちます。

今回は、要支援2と要介護1の違いを、認定の基準と利用できる介護サービスを中心に、比較表を交えて解説します。

要支援と要介護の違い

介護保険の要介護認定には、要支援1・2、要介護1〜5の7つの区分があります。
要支援は、日常生活の基本的な動作はおおむね自分でできるものの、家事や身の回りのことなどに一部の支援が必要で、適切なサービスを受けることによって状態の維持・改善(介護予防)が見込まれる状態です。一方、要介護は、食事や入浴、排泄などの日常生活動作において、継続的な介護が必要な状態を指します。

この区分の違いにより、要支援の方は「介護予防サービス(予防給付)」と市区町村の総合事業を、要介護の方は「介護サービス(介護給付)」を利用できる仕組みになっています。同じデイサービスなどでも、区分によって利用できるサービスや仕組みが異なる点がポイントです。

また、厚生労働省の令和5年度介護保険事業状況報告によると、認定者数は要支援2が約100万人、要介護1が約146万人です。要支援2と要介護1を合わせると、全認定者(約708万人)の3分の1を超えます。

要介護認定区分

関連ブログとして、「介護保険の仕組み」についてもご紹介しています。ぜひ、あわせてご確認ください。

出典:厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)の概要」p.6「(3)要介護(要支援)認定者数」

要支援2と要介護1はどこで分かれる?

実は、要支援2と要介護1は、認定審査に用いられる指標である「要介護認定等基準時間」がどちらも1日あたり32分以上50分未満と同じ区分に位置付けられています。認知機能の低下や心身の状態の安定性などを踏まえて、総合的に判断されることで、区分が分かれます。

実際の判定は、訪問での認定調査と主治医意見書をもとに、コンピュータによる一次判定と、保健・医療・福祉の専門家で構成される介護認定審査会の二次判定を経て決まります。

要支援2と要介護1の判定では、主に次の2つの観点が考慮されます。

心身の状態が安定しているかどうか

病気やけがなどで心身の状態が安定せず、短期間で介護の必要度が変わる可能性が高い場合は、要介護1と判定されることがあります。一方、こうした変化が見込まれず、短期間で要介護度を見直す必要がないと判断された場合は、要支援2と判定される可能性があります。

骨折している女性とスタッフ

認知機能の低下がみられるかどうか

認知症などにより、介護予防サービスの利用について適切に理解することが難しいと判断された場合も、要介護1と判定されることがあります。目安とされるのは、認知症の症状が日常生活にどの程度影響しているかを示す指標「認知症高齢者の日常生活自立度」の、おおむねランクII以上です。
ランクIIとは、日常生活に支障をきたすような症状や行動、意思疎通の難しさが多少みられるものの、誰かが注意して見守っていれば自立できる状態を指します。

思い出せない高齢者

なお、これら2つの観点はあくまで判定の際に考慮される主な要素であり、実際の区分は認定調査や主治医意見書などをもとに総合的に判断されます。

要支援2については以下のブログで詳しく紹介しています。

要支援2と要介護1の比較表 

主な違いを表にまとめました。

項目要支援2要介護1
状態の目安基本動作はおおむね自分ででき、状態が安定している状態が不安定な場合や、認知機能の低下により介護予防サービスの利用について適切な理解が難しい場合など
利用する給付予防給付+総合事業介護給付
1か月の支給限度額10,531単位(約10万5,000円分)16,765単位(約16万8,000円分)
ケアプランの作成地域包括支援センターなど居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)
デイサービス・ホームヘルプ介護予防を目的としたサービスや総合事業介護サービス
福祉用具の貸与手すり・歩行器など(車いす・介護用ベッドは原則対象外※)手すり・歩行器など(車いす・介護用ベッドは原則対象外※)

支給限度額は要支援2が10,531単位、要介護1が16,765単位で、要介護1は要支援2の約1.6倍です。その範囲内で、所得に応じて原則1〜3割の自己負担でサービスの利用が可能です。
ケアプランの相談先も異なり、要支援2は地域包括支援センターなど、要介護1は居宅介護支援事業所が主な窓口になります。なお、利用できるサービスや福祉用具などは個別の状況によって異なる場合があるため、詳しくは担当の窓口に確認しましょう。

※支給限度額の金額は、1単位=10円として計算した目安です。実際の1単位あたりの金額は、地域やサービスの種類によって異なります。

※身体の状態など一定の条件に該当する場合は、車いすや介護用ベッドなども例外的に貸与の対象となることがあります。

利用できる介護サービスの違い

利用できる介護サービスの違いを、種類ごとに整理します。

訪問系・通所系サービスの違い

要支援2のホームヘルプとデイサービスは、市区町村が中心となって実施する総合事業(訪問型サービス・通所型サービス)として利用します。利用できるサービスの種類や内容などは、市区町村によって異なる場合があります。

一方、要介護1では、介護給付の訪問介護・通所介護を利用できます。実際に利用するサービスの内容や回数は、本人の状態や希望などを踏まえて作成されたケアプランに応じて異なります。

訪問看護や訪問リハビリ、デイケア(通所リハビリテーション)、ショートステイは、要支援2でも「介護予防」の名称が付いたサービスとして利用できます。要介護1では、これらに加えて地域密着型サービスである夜間対応型訪問介護なども選択肢に入ります。地域密着型サービスは市区町村ごとに提供されるため、お住まいの地域によっては実施されていない場合もあります。

訪問スタッフ

福祉用具・入所系サービスの違い

車いすや介護用ベッド(特殊寝台)などの貸与は、要支援2だけでなく要介護1も「軽度者」として扱われるため、原則対象外です。ただし、身体の状態など一定の条件に該当する場合は、例外的に貸与が認められることがあります。

入所系では、認知症対応型のグループホームは要支援2から利用できます。要支援2では介護予防サービスとして、要介護1以上では介護サービスとして利用できます。特別養護老人ホームへの入所は原則として要介護3以上ですが、要介護1・2でも一定の要件を満たす場合は、特例的に入所が認められることがあります。また、介護老人保健施設(老健)などの施設サービスは要介護1以上が対象です。


要支援2・要介護1では、利用できる施設やサービスにも違いがあるため、本人の状態や希望に応じてサービスを検討することが大切です。

施設外観

状態が変わったと感じたら認定の見直しについて相談

要支援2と要介護1は状態が近いため、体調の変化によって区分が入れ替わる場合があります。「転倒してから歩くことが難しくなった」「もの忘れが増えてきた」など、認定時と状態が変わった場合は、市区町村の窓口や担当のケアプラン作成者に、認定の見直しについて相談しましょう。
申請後は認定調査や主治医意見書などをもとにあらためて審査・判定がおこなわれ、現在の状態に応じた要介護度が認定されます。

要支援・要介護の方を支える「DSセルリア」

DSセルリアが運営するリハビリ型デイサービス「トータルリハセンター」は、要支援1・2の方から要介護の方までご利用いただけます。理学療法士または作業療法士が身体の状態を確認し、一人ひとりの身体状態に応じて、マシントレーニングやレッドコードなどの機能訓練に取り組めるため、身体機能の維持や改善を目指すことができます。

マシントレーニング

また、トータルリハセンターでは、要支援・要介護の区分によって、受けられるサービスの種類や内容が変わることはありません。ただし、介護度ごとの区分支給限度基準額と、ほかのサービスの利用状況によって、週あたりの利用回数は変わります。利用回数はケアプランによって決まるため、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しながら調整が可能です。なお、要支援1の方は、週1回のご利用となります。

まとめ|要支援2と要介護1の違いは状態の安定性と利用できるサービス

要支援2と要介護1は、認定に用いられる要介護認定等基準時間が同じでも、心身の状態などを踏まえた総合的な判断によって区分が分かれます。また、利用できるサービスや区分支給限度基準額、ケアプランの相談先などにも違いがあります。それぞれの違いを理解し、ご本人の状態や希望に合ったサービスを検討することが大切です。
DSセルリアが運営する「トータルリハセンター」では、要支援・要介護の方の施設見学やご相談を随時受け付けております。介護度やケアプランに応じた通い方についてもご案内していますので、リハビリ型デイサービスの利用をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

要支援2・要介護1の方の機能訓練なら「DSセルリア」

当社では、訪問看護とリハビリ型デイサービスを提供しています。
「トータルリハセンター(TRC)」では、機能訓練などに加え、摂食・嚥下機能訓練や口腔清掃、口腔機能向上のためのプログラムなど多角的に日常生活動作(ADL)の維持・改善に取り組んでいます。

「DS訪問看護ステーション」では、病気や障害のある方が住み慣れた地域やご自宅でその人らしい暮らしができるよう、看護師や理学療法士・作業療法士などがご自宅に訪問して、その人に合った看護やリハビリテーションを提供します。

お近くのトータルリハセンターへお気軽にご相談ください

トータルリハセンターでは、施設見学やご利用に関するご相談を受け付けています。お近くの事業所をご確認のうえ、お気軽にお問い合わせください。

施設見学・ご相談は随時受け付けております

ご自宅での介護に関してお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

DSセルリア株式会社では、東京・千葉・神奈川エリアにリハビリ型デイサービス「トータルリハセンター」や訪問看護ステーションを設け、地域に根ざした「訪問看護・リハビリテーションサービス」を提供しています。
また介護従事職にご興味のある方も、お気軽にお問い合わせください。